loveM’s Diary

嬲る仁義

80'sバラード第一弾

年代がモロ80's世代だしチャートオタクだったのでこの頃の洋楽は結構詳しいのです。

好きなシングルレコードが同じ出品者からだったので同梱で3枚落札しちゃいました。

まずはシカゴの「HARD HABIT TO  BREAK(邦題:忘れ得ぬ君に)」

1984年「シカゴ17」からの第二弾シングルになります。前年の「HARD TO SAY I'M SORRY(邦題:素直になれなくて)」に次ぐシカゴの大ヒットバラードになります。声優の神谷明氏のFMラジオ番組「ベストリクエスト」で聞いて衝撃を受けて以来大好きな曲です。

この頃シカゴは味を占めたのか一時期の郷ひろみのようにバラードを何部作も作ります。3部作どころではありませんよ。

ちなみにシカゴは70年代後半から「HARD TO SAY I'M SORRY(邦題:素直になれなくて)」が大ヒットするまでしばらく不遇の時代でした。飛ぶ鳥を落とす勢いのデビッド・フォスターがプロデュースして久々にヒットしたのでしばらくこの路線で行きます。チャートは1位となりましたが、「HARD HABIT TO BREAK(邦題:忘れ得ぬ君に)」は3位に留まりました。ポップス路線のスティービー・ワンダーとビリー・オーシャンに阻まれたのです。

ボーカルはピーター・セテラにビル・チャンプリンのツイン。

昔ながらのシカゴファンは毛嫌いする曲でしょうね。マイケル・マクドナルドが台頭してきたドゥービー・ブラザーズのようにいわゆる軟派路線。でも良いんです。

ピーター・セテラはこのアルバムを最後にシカゴを脱退。1年後にソロでベスト・キッドのサントラ曲でナンバーワンを獲得します。シカゴ時代を忘れたいのかよほど嫌な思いをしたのか、先日シカゴの軌跡を辿るドキュメンタリーがWOWOWで放映していましたが、セテラもチャンプリンもノーコメント。何とも寂しいものです。当時の話を聞きたいのにな。

 

静かな出だしからドラマチックな大サビでカタルシスを得られるこの曲は何度聞いても飽きません。セテラの甘美な高音ボーカルとチャンプリンのテクニカルな低音ボーカルの対比が何とも言えません。

シカゴと言えばテリー・キャス存命の頃の「長い夜(25 or 6 to 4)」が有名ですが、ブラッド・スウェット&ティアーズやチェイスと同様ブラスセクションを取り入れたバンドでした。私は73年生まれなので80年代のバラードだらけのシカゴしかリアルタイムでは知りません。

ビートルズでは1966年の「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」がブラスロックですよね。シカゴ結成(1967)の1年前です。しかしポール・マッカートニーの方が先だとは思いませんでしたね。

「長い夜」もこれはこれで格好良いんです。キャスのギターテクニックも凄まじいと思います。

 

「HARD HABIT TO BREAK」は直訳すると「やめられない習慣」とかそんな感じ。

内容は隣にいて当たり前だと思っていた彼女に新しい男が出来ちゃって後悔=

居て当たり前の習慣がやめられないってことのようです。「HARD TO SAY I'M SORRY」は「素直にごめなさいと言えない」ってことでしょうからナヨナヨした男性の曲が続いてましたね。

それを考えると「忘れ得ぬ君に」「素直になれなくて」は的を射た邦題とも言えます。

 

MVを見るとセテラとチャンプリンで扱いが違いますね。チャンプリンはずっと顔半分に陰が差しています。加入から3年くらいしか経ってない新参だから仕方ないかもしれませんが、こんな所にセテラ脱退の真実が垣間見えるかもしれません。

 

 

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