loveM’s Diary

嬲る仁義

ピアニスト(2001)

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最近イザベルユペールにハマっている彼女が、好きとなる元となった作品です。これを見るとちょっと興奮するのエロい。

 

あらすじ

毒親な母と2人暮らしをしているウィーンの国立音楽院のピアノ講師のイザベル・ユペールは母親からの過干渉のせいで常に自由はなく、長年そんな抑圧された生活を送っているせいかアラフォーでも性的に未熟であるが故、性癖が異常でビデオショップで男性が射精した後のティッシュの匂いを嗅いだり、ドライブインシアターでコトに及んでいるカップルを見て放尿して性的満足を得るような生活を送っています。月経がきているように見せかけるためなぜか自ら性器を傷付けるようなことをしています。なぜ月経がこないのか理由は明かされませんが母親との関係にストレスを感じているのでしょう。そんな中若くてパツキンのイケメンがユペールに言い寄ってきます。最終は彼の傲慢さと積極性に戸惑いますが、次第に惹かれていきます。そのせいで洒落っ気が出て服装や髪型も洗練されます。ピアノ発表会に選出した女生徒に対し彼が優しくしている姿に嫉妬し、わざと女生徒の上着のポケットに割れたコップの破片を入れ手を傷つけさせ発表会で演奏させなくしてしまいます。

ユペールの性的嗜好は万人のそれではなく、普通のセックスが出来ません。お互い好意があることがわかりセックスに至りますが彼をイカそうとして寸止めさせます。そんな行為に彼は戸惑います。あくまでも主導権を握りたい彼女は手紙にして欲しいことを書いて渡します。そこには思い切り殴れとか四肢をキツく縛れとか書かれていて更にSMグッズまで見せてしまいノーマルな彼をドン引きさせます。彼が忘れられず謝りに行った際にまた愛し合おうとしますが、口淫の際に吐いてしまい彼を怒らせます。彼も彼女を好きになるため、彼女の家に押しかけ、彼女の要望に応えるべく母親を部屋に押し込め殴ったり蹴ったりして無理矢理犯します。そんなセックスを求めていたのにいざされると彼女は恐怖を覚え結局全く興奮しませんでした。傷付けた女生徒の代わりに演奏会に出演するため会場に行き彼を待受た際にユペールが取った行動とは?というお話し。

 

監督はミヒャエル・ハネケ。ファニー・ゲームもそうですが作品はいつも衝撃的です。異常世界なんだけどインテリジェンスを感じるそんな作品が多い。

しかし性的に抑圧された生活ってこんなになる?

生理を演出するため性器を傷つけるのは女性であることの確認なのでしょうか?生理がないと母親が要らぬ妊娠の疑いをかけるからでしょうか?いやここまでする心理が理解出来ません。

ユペールの笑いもしない常時ムスっとした表情も見事です。母親のせいで楽しいことなんて一つもない。どこか冷淡で感情を捨てたような行動は、犠牲の上に成り立っていると言えます。オープニングの親子喧嘩も凄かった。レッスンが終わったのになんですぐ帰らないの?3時間も何してたの?通帳見せなさい!何でこんなお金使ってるの?なんて言われたらうるせークソババア、キィーッってなりますよね。

そんな内面も外面も鬱屈した女性が魅力的に写るのがよくわからない。あんなイケメンが言い寄るかな。夢の展開に世の中年女性が歓喜しますね。私にもパツキン王子様来てくださいって。

自分の性的嗜好が間違えていた、彼に痛ぶられるようなセックスはちっとも満足しなかった。挿入されても能面のような表情でただ受け入れただけだった。打ちひしがれた彼女はその夜子供のように母親に激しく覆い被さります。まるで私の青春を返してくれと言わんばかりに。

翌日の演奏会会場で悲壮な思いで彼を待っていた彼女は何ごともなかったように彼女に挨拶をして去っていく姿をみてある決意をします。その時の形相が凄い。この決意が彼女のどんな未来を描くのか。

 

ユペールさんの左眉が上がって右眉が下がる表情が好き。どんな暗い表情をしても可愛らしさは隠せない。

あと世間的にはバッハが最高峰でシューベルトシューマンよりブラームスの評価が低いことを知りました。

 

私は口淫好きなんで口淫シーンが興奮しました笑